悩みの原因が分からないあなたへ-悩みの原因である7つの欲求と悩みを解決するブッダの教え

ブッダ

 生活の中で、悩みが絶えないと感じる方、ストレスで眠れないという方、人間関係で困惑している方、あらゆる方々へ向けて、ここではシンプルで強力な解決策をお伝えします。

 これはどんな悩みにも適応可能な、ブッダの教えに基づいた方法です。私たちが抱える悩みのほとんどは、心の中にある一つの要素から生じています。その要素を理解し、それにどう対応するべきかを学ぶことで、ストレスや悩みから解放され、より良い人生を歩むことができるようになります。

 本記事は、書籍「反応しない練習」を参考にしています。

目次

悩みの原因は何か

生きることには苦しみが伴う

 生きるということは、時に苦しみを伴うものです。これは避けては通れない、真実なのです。私たちは、苦しみを無視することなく、存在するものとして受け入れることが必要です。

 人々は「ポジティブシンキング」を悩みの解決策として提案しますが、それは時として苦しみを覆い隠すかのようになり、本当に苦しみから解放されることはありません。実際には、まず苦しみを受け入れることが、前に進むための第一歩なのです。 生きていく中で、苦しみが存在することは避けられません。それは人生の一部です。

 しかし、その苦しみには必ず”原因”があります。また、それは“取り除くことが可能”なものであり、そのための“方法”が存在します。

生きることには“苦しみ”が伴う

苦しみには“原因”がある。

苦しみは“取り除くことが出来る“。

苦しみを取り除く“方法”がある。

草薙龍瞬(2015),反応しない練習,KADOKAWA

悩みはすべて心の反応から始まっている

 将来について考えるとき、不安になることがありますよね。これは心の反応です。性格が合わない人がいると感じるとき、それもまた心の反応です。 失敗が続くと、落ち込んでしまうことも、後悔という形での心の反応です。すべての悩みは、私たちの心が生み出す反応が原点となっています。悩みの原因はすべて心の反応なのです。このような不要な反応をやめることで、私たちの心はより平和になり、悩みが軽減されます。

心の反応を引き起こしているのは、根底にある欲求である

 想像してください。何かを強く望むとき、それが何であれ、その欲求が心を揺さぶり、それが行動となる。そして、その欲求が満たされたときの喜び、あるいは満たされなかったときのガッカリ感が、私たちの心情を左右するのです。

 これらの欲求は、基本的に7つあります。それは、生きるための生存欲、眠りたいという睡眠欲、食べたいという食欲、恋愛や性的な欲求、何もしないで過ごしたいという怠惰欲、楽しいことや快感を求める感楽欲、そして人から認められたいという承認欲です。

 中でも「承認欲」は、他の動物には見られない、私たち人間だけが持つ特別な欲求です。「見てほしい」「愛してほしい」「評価してほしい」という思いが承認欲です。

 しかし、承認欲は二面性を持っています。人から注目されたい、愛されたい、評価されたいという思いは、他人を気にしすぎることや嫉妬、自分と他人との比較をしてしまうなど、様々な心の悩みを引き起こすこともあります。だからこそ、この承認欲と上手に付き合うことが、心の悩みを解消する鍵となるのです。

悩みを解決する方法

悩みをなくそうとしない。心の反応を”ただ”観察する。

 悩みを解決する第一のステップは、心の反応をみることです。ただ観るのです。自分が反応したことを認識するだけで良いのです。これだけで心が軽くなります。ほとんどの人が反応を認識できていませんし、悩みをなくそうと躍起になってしまいます。

 反応を作り出しているのは”欲求”です。「私には承認欲があるのだ」と素直に受け入れましょう。心の渇きの正体がわかるだけで、不満状態から抜け出してしまうことが出来ます。

 自分の心の反応を観察する方法は、以下の記事で解説しています。これは、私の人生も変えたシンプルで強力な方法です。

判断しない

 物事の良し悪しを判断するのをやめましょう。判断していいのは、それが「真実」で「有益」である場合だけです。

 例えば、あなたが大学受験に失敗して特定の大学に進めなかったとき、「自分には価値がない」と判断するのは適切ではありません。こうした状況では、「特定の大学に行けなかった」のは事実です。しかし、「行けなかったから自分には価値がない」というのは、あくまで自分自身の判断です。

 「あの人は私のことが嫌いだ」「自分には才能がない」といった思いも、真実ではなく自分の妄想でしかありません。それらは有益ではなく、自己否定につながるだけです。

 人間の心は、承認欲が満たされないと「怒り」の反応を示し、その不快感から「攻撃」や「逃避」の行動に出ることがあります。自己否定は、その一種の攻撃行動と言えます。

 物事を判断する際には、それが「真実」であり、「有益」であるかどうかを基準にしましょう。不必要な判断が、心の平和を乱すのです。

今できることに集中する

 自分を過小評価して落ち込んだり、逆に過度に自分を過大評価したりすることは、実はただの妄想(=判断)にすぎません。「すごい人だと思われたい」という願望や、不安を払拭したいという思いも同様です。

 自分に自信があふれているときも、自信が湧かないときも、その瞬間に「あ、これは自分が判断を下しているな」と気づくことが大切です。そして、次に「今、自分には何ができるだろう?」と考える。これこそが、ブッダが教える理にかなった思考法なのです。

 つまり、自分自身についての判断に囚われるのではなく、今自分が何をできるかに焦点を当てること。そこには、自分自身の価値を見つけ、成長するための道が開かれています。

まとめ

 生きるということは、避けられない苦しみを伴うものです。その根底には、心の反応と私たちが抱く欲求があります。特に、承認欲は強く影響を与え、多くの悩みを引き起こす原因となることがあります。その悩みを解消するための方法とは、反応をただ観察し、承認欲を受け入れること。そして、無益な判断から解放され、今何ができるかに集中することです。これらを実践することで、苦しみを理解し、適切に対処することができます。これが、悩みやストレスを解決する強力なブッダの教えです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次